海老名市長選挙立候補に当たり、
NHKから国民を守る党の党首である立花孝志氏は【海老名をドバイに】というキャッチコピーを発表しました。
「ドバイ?あの中東の?」
「オイルマネーで発展した国?」
「ドバイって高層ビルがたくさん建っているんでしょ?」
「ドバイって最近観光地で有名だよね?」
といったイメージを持っている人は多いかもしれません。
では、
実際にドバイにするとはどんな意味なのでしょうか?
そもそも、
ドバイという国はどんな国なのでしょうか?
関連:
→【海老名市長選挙2019立候補者一覧ほかまとめ情報】
目次
ドバイってどんな国なの?
ドバイとは、
アラブ首長連邦を構成する首長国の一つです。
位置的には、
アラビア半島に位置するペルシャ湾に面しています。

そのドバイですが、
特徴は主に3つ挙げられます。
・中東の交通ハブ
・インフラの整備
・税金がかからない特別地域(タックスヘイブン)
順に見ていきましょう。
中東のハブ
ドバイにあるドバイ国際空港は、
世界で国際線乗客数が1位を誇る空港です。
年間でドバイ国際空港で国際線を利用するのが8,800万人。
1日で約24万人もの人がドバイ国際空港で国際線を利用します。
さらに、
国内線や空港のみを利用する人も考えると、年間で約1億人が利用するような非常に大きな空港であることがわかります。
ちなみに、
2位はイギリスのヒースロー空港、3位は香港国際空港です。
我らが日本の成田空港は、
プププッと順位を下げて17位(3,500万人)です。
成田空港の2倍以上の人がドバイ国際空港で国際線を使っているんですね。
ドバイ国際空港は、
その位置から南ロシア、インド、パキスタン、アラビア半島、東インドなどへの中継地点として多く利用されています。
これらの地域には2時間圏内のフライトで行くことができ、
人口にして20億人が住んでいるので、ドバイを経由して様々な国へ行く人達の重要な拠点となっているのです。
ドバイは元はイギリスが管理しており、
主に東インドの植民地への貿易・交通拠点として発展した経緯があるんですね。
「あれ?中東だからオイルマネーで発展したんじゃないの?」
と思う方もいるでしょう。
確かに、
中東=オイルマネーというイメージもありますが、ドバイは「石油に頼らない経済発展」を目指した国のうちのひとつです。
地理的には砂漠がほとんどなので、
農業や工業などの産業はあまり期待できません。発展する前は漁業と真珠の採取がメインの産業でした。「ペルシャの真珠」ってやつですね。
ですが、
真珠産業は日本で真珠の養殖が成功することで大打撃を受けてしまうのです。
そこで、
もともと貿易と交通の歴史があるので、この先も石油に依存せずに中東の交通(港湾の整備、空港の開発)の拠点として発展しようとしたのです。
インフラの整備
石油に依存しない国を作るには、
世界に発信できる特徴を持たなければなりませんよね。
そこで、
ドバイはインフラを整備して世界一の観光都市を目指しました。
文化的な建造物もなく、
豊かな自然があるわけでもなく、
過ごしやすい気候というわけでもありません。
ドバイは、
夏は気温50度を越え、冬の夜は反対にとっても寒くなるという季節によって気温差が激しい国なのです。
そんなドバイに世界から人を呼ぶには、
とにかく豪華で目立つ、そして便利なインフラをどんどん整備していこうと思ったわけですね。
人工島を作り、
有名ホテルを誘致し、
無人鉄道を走らせ、
超高層ビルをガンガンに建てます。
超高層ビルはインスタ映えするので、
若い女性やいいねが欲しいSNSユーザーにはたまらないですからね。
後述しますが、
外国の資本を呼び込むために税金をなくすという手法(タックスヘイブン)を取り、多くの海外企業を呼び込むことで、ドバイという国をどんどん観光都市として発展させていったのです。
税金がかからない特別地域(タックスヘイブン)
農業や工業に特色がなく、
さらにオイルマネーに頼らない国作りを目指すには、海外資本を上手にりようしなければなりません。
そこで、
ドバイは誘致する企業の税金をほぼ免除するという方法を取ったのです。
ドバイにおける経済活動では、
一部法人を除き法人税、所得税、不動産税、キャピタルゲイン課税などが一切かかりません。
ドバイに進出した企業は、
一年毎に更新料100万円を国に支払うだけでいいのです。
企業は税金がゼロで年間100万円の更新料なんて安いものですし、
ドバイ側としても海外から優秀な企業がどんどん流入するので国が栄えます。
まさにウィンウィンの関係になれるというわけですね。
(個人には10%の地方自治手数料(日本で言う消費税)のみを課しています)
こうした方式を取ると、
金融市場が大きく発展するようになりますよね。
タックスヘイブン方式により、
ドバイは世界でも有数の観光・金融都市になることができたのです。
・交通ハブ
・インフラの整備
・税金がかからない特別地域(タックスヘイブン)
これら3つのポイントがドバイの主な特徴と言えます。
参考:
→【ドバイ Wikipedia】
N国党立花孝志氏が唱える【海老名市をドバイに】とは?
ドバイの説明が長くなりましたが、
ここでN国党の立花孝志氏はどんな意味で「海老名をドバイに」というキャッチコピーを掲げたのでしょうか?
それは、
「同一地域内で経済が発展する都市」
を目指すということです。

海老名市の職員の給与を2倍にすることで、
海老名市内に済む職員の消費を刺激し市内に金が落ちるようにします。
海老名市内で消費活動が活発になれば、
市外からもその消費を狙って多くの企業が海老名市に進出してきますよね。
ドバイのようにタックスヘイブンにするのは難しいですが、
小売や飲食店などが集まる地域になれば海老名市自体の価値(土地など)も上がります。
そうすることで、
「海老名市に住みたい」「海老名市でビジネスしたい」と思う人をどんどん誘致していき、同一地域内でドバイのように発展することを立花氏は目指しているのです。
もちろん、
財源の確保、海老名市自体のキャパなどの課題はあるでしょう。
「海老名をドバイにするなんて!」と選挙前からガッツリ否定する人も多くいるのも事実です。
理想はあくまで理想ですが、
実際にN国党の立花氏が海老名市長になったらどうなっていくのか?という興味もありますね。
海老名市をドバイにするにはまずは投票に行こう
海老名市をドバイにするかどうかは、
当然ながら海老名市長選挙でどの候補者に投票するかにかかっています。
現時点で、
立候補者は3名です。
・立花孝志氏
・内野まさる氏(現職)
・氏家秀太氏
関連:
→【海老名市長選挙2019立候補者一覧ほかまとめ情報】
海老名市をドバイにしたいと思う人は立花氏へ、
他の2名の候補者に海老名市を託したいと思うのであればいずれかに投票すればいいでしょう。
民主主義の象徴である選挙では、
公平に自分の意思を行政に反映させることができます。
海老名市の投票率は比較的高いほうですが、
日本全国レベルで選挙の投票率はだんだんと減少傾向にあります。
投票率が下がれば、
組織票を持つ既成政党が有利となり、抜本的な改革や面白いチャレンジが起こる可能性も低くなるでしょう。
「海老名市をドバイに」というキャッチコピーの是非は置いておいたとしても、まずは選挙に行き有権者一人ひとりの意思を示すことが重要です。
海老名市長選挙の投票日は
11月10日(日)
です。
ひとりでも多くの人が投票に行って、
海老名市がドバイになるかどうかに注目してみてはどうでしょうか。